ドローンを活用する『ゲンバ(現場)』を訪ねるこのシリーズ。第2回目は、春からドローンを警備に導入する予定の大和警備保障牧野代表にその展望について伺った。
大和警備保障 牧野孝二代表
施設の巡回や警備計画書の作成
人間の目とドローンが補完し合う警備
牧野代表がドローンに興味を抱いたのは3年前。知り合いが測量の仕事に使っていたり、太陽光パネルの点検のため飛ばしているのを知ってからだ。自分の警備の仕事にも生かせないか、Youtubeにアップされているドローン動画をたくさんチェックしながら構想を膨らませた。
警備の仕事は大きく4つの種類がある。依頼者の施設を事故などの発生を警戒・防止する「施設警備」。お祭りやイベント、工事現場など不特定多数の人や車で混雑する場所を交通誘導し、事故の発生を警戒し防止する「雑踏警備」。現金や核燃料物質などの運搬の際、盗難や事故を警戒する「輸送警備」。ボディーガードを行う「身辺警備」などがある。
このうち、牧野野代表がドローンを使おうと考えたのは施設警備の巡回だ。例えば冬に施設の巡回をするには、雪をかきわけその場所まで歩いてたどり着かなければならない。仕事を行う前に一苦労だ。ドローンを使えばその労力は必要ない。遠くからでも遠隔操作で窓ガラスが割れていないか、不審な点がないかを確認できる。
また、交通警備などの事前に作成する警備計画書に空撮画像を使い、俯瞰で見やすく作成することも想定している。
来る日に備え屋外でのドローンの練習は欠かさない牧野代表。様々なドローンの予備知識を蓄え、警備のこれからに想いをめぐらせている。
様々な活用を構想する牧野代表だが、決してドローンだけの力に頼ることは考えていないという。長年培われた確かな人間の目と、先進技術が詰め込まれ機動性の高いドローンが補完し合うことが理想だ。そんな新しい警備の形がこの春から始まろうとしている。
ゲンバのドローン
Phantom 4 Pro+
前後に障害物センサー、左右の赤外線検知システム、1インチ2,000万画素のカメラを搭載するモデル。送信機には屋外でも視認度が高い5.5インチの高輝度モニタを備える。そのスペックは警備の現場でも発揮されそうだ。
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